兆しに舞う
本日3度目のベルの音
蒸気の上がる暖炉の上で
桜の開花を見守っている

陽は正に中天に在り
黒い瞳は土の中へ
石の下の雨雲が
拗ねた素振りで袖を引く

関所には
火薬の匂いが漂っている
つつかれた肌が
色めき立つ程
濡れた兆しに舞う花吹雪

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2015.04.18


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