無言の帰宅
疲れ切った鼠が寄り添う
L版サイズの疑問符は
剥かれた首から転げる様に
深い穴へと吸い込まれてゆく

ああ やって来るのは
それだけだ

咽を潤す水さえも
想いを記す筆さえも
届かぬ景色へ去りゆくばかり

どうして
居着いてくれないの
どうして
えづいて吐き出すの

打ち付けられた身体には
私の言葉は一つもなかった

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2015.05.27


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