身元患い
掻き分ける指先は
追い出された背を見送り
窓越しの熱に
細やかな幸せを願う

肌寒さが隔てた街
腹黒さに群がる余地
きっと誰もが
差し込む隙間を求めている

顔の無い人に
負ぶさる空が妙に明るい

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2015.08.30


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