声を埋めて
覆い被さる様な土
目の前が
途切れ途切れに
此処に在らんと欲している

静寂が圧迫し
脆弱な緊縛から
また一つ腕が逃れた

空いた手で
何を掴むというのだろう

色とりどりな木々の葉は
生まれたばかりの
声を埋めて
遠い春へと思いを紡ぐ

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2015.11.01


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