報復絶頭
簡素な形に手を合わせ
担いで運んで投げ捨てる

もう過ぎ去った事だから

割れた電球
姿の見えぬ夜に流離う

逸れ者に
寝床は無いさ

祭り囃子は捧腹絶倒
賑やかに舞い
乗れぬ刀を嘲笑う

軽やかな観測小屋め
その日も明日も
代り映えの無い枠に犇めき
それを良しとす 根無しの箱よ
向後は
堪え難きに打ち震えし
地割れに転がり
息を殺して生きてゆけ

報復絶頭

叩き落とした首級を並べ
滲む日の出を 噛み締め歩く

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2015.11.02


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