赫赫たる枷
整う事を忘れられず
無造作な繁栄を呪う木々は
体系的な衰退を祈るばかり

豊かになった色彩は
何故にこれ程貧しく萌える

それはまるで血の様で
滞りを増す錆びの様
温かな笑みの陰りから
冷ややかな泣き顔が苔を蒸す

解き放たれた陽はさんざめき
突き放された日に押し黙る

主の居ない種はただ
何処までも枝を伸ばし
何処まで行っても
その自由を持て余す

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2015.11.07


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