床板の軸
割れた床板に手を伸ばし
久方振りに肌を寄せ合う

覆われた土は陽を懐かしみ
曝け出した蚯蚓が
陰を求めただけの事

聞き分けの無い衝動に
どちらも満たされる筈はなく
来る日も来る日も
傷は開き
縫い針は眠る事を知らない

切っ掛けの無い接触
屈託の無い顕示欲
誰の目にもとまる事無く
無様に虚しく息をしている

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2015.11.13


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