雑身を以て
写真の中に横たわる
幼き日の享楽は
陽当たりの好い窓際で
確かに翅を毟り取る

お前の蛹は仮死状態だ

そう
生きているのか
死んでいるかも
微妙な意識で
身が熟すのを待っている

指の神経
腕の神経
首の神経より先には
深みある
音の羅列に組み込まれ
形も成せずに
留まり続ける変拍子

さあ
円筒に向けて杭を打ち込め

叫び散らした夜明けにざらつく
砂嵐の中の多幸感

恐れる事など何もないのさ
抜け出す意味すら覚えなくとも
煙突に張った梯子を昇り
等しく没するだけに過ぎない

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2015.11.13


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