藍鼠
硝子張りの廊下が浮かぶ
墨に浸った場末の空よ
肌身離さず隠し持つ
形見の櫛に梳かれてしまえ

覆い被せた髪の際
滑り噛ませた加味の倪
異物感を育みながら
藍鼠の先を睨み続ける



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2015.11.30


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