夜明けを繕う
薄布一枚隔てた街に
埋めて固めて
隠してしまえばいいのだよ

湿気った花火の穂先など
凍えた部屋では開かない
酒も水も分け隔て無く
像の歪んだグラスは呑み込む

きっと朝には空っぽの胃さ
鋭い痛みがネオンを裂いて
零れ出した中身の足しに
幸せそうな人の笑顔で
夜明けを繕う

関連記事

2015.12.05


Secret