柵の向こう
漂う事は赦された
滾る様な灰に染まれど
悴む様な雪を塗せど

黒澄む事は何も無い
向かう意識が脈打つ限り

苛まれて 蔑まれ
錆を得て尚 綺麗な刃先で
何を断ち切るべきなのだろう

堅牢な柵の向こうは
卸されざる血肉によって
安らかな夢に惚け続ける



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2015.12.20


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