重い雪
粘着質で喧しい
虫の湧いた流し台を
不安定な
曇り硝子が抱え込む

いい加減にその扉を
閉じてくれはしないだろうか
取るに足らない声共は
後ろの鬼に気付いていない

今に喉笛を窪ませる

押さえつけた
罪の意識も無いままに
恨めしげな雲を重ねて
湿った雪を吐き散らす

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2016.01.10


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