新芽を貪る
駐車場からはみ出した
車体は命を譲らない

囃し立てる木々の葉が
溢れた卵を掻き寄せるまで
器にオイルは流れる事無く
凝り固まる関節と共に
幾度目かの雪の底へと
埋もれて行く またしても

ああ 貫くものは
正視に耐えぬものばかり

春には苦い笑みを摘み
からっと揚がった
新芽を貪る事となろう


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2016.01.13


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