積み石
田舎道ひたひたひとりぼっち
寂れ道ひたひたひとりぼっち。

カナカナカナカナ 蜩鳴いた。

僕はドコに向っているの?
ふらふらふわふわ夢の中。

ざさぁーざさぁーと薄が揺れた
寂しく寂しく囁きながら。

返して返してぼくのおめめ。

色の無い 凍えた坊や 袖を引く。

正に視界は空虚に霞み
蒸した身体は縮み震える。

田舎道がたがたひとりぼっち
寂れ道がたがたひとりぼっち。

カタカタカタカタ 積み石泣いた。

僕をドコに連れて行くの?
くらくらざわざわ夢の亡過。

ざざぁーざざぁーとラジヲが振れた
侘しく侘しく呻きながら。

帰して帰してぼくのおうち。

顔の無い 無数の子等が 死出を引く。

正に死界は常世に在らぬ
無した身体は地滲み揮える 

カサカサカサカサ 罪遺志納いた。
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2006.06.06