灯し日
為果つ月から溢れ出す
かばんの隅の砂くずは
両手ですくえど皮膚の上
刻む文様 温もりに
すくえどすくえど重なって
掴み損ねた爪の先
痛みと涙にふやかされ
さらう風の背 見渡せば
腐りかけ 水面に浸かる元つ月。

反発と 重さに沈み 溺れてく
それでもまた日は昇り
灯し日 星を 掻き分ける。
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2008.01.06