夜へ到れず
暗がりに音を挿す
こんなにも映えた
拡がりだから

きっと水の様に
身体が求めて
止まないのだろう

焦点はいつも此処に在る
その事実だけで
肺も鼓膜も
飛び付くみたいに去って行く

視るもの全てが
隔てられているからさ

白んだ月は 見透しの好い
空に溺れて 夜へ到れず


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2016.02.13


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