紐と風船
繋ぎ止めるまでもなく
易者は路地に留まり続ける

さようならはもう聞き飽きた
それはお互い様なのだから

飛んで行った風船は
誰の下にも
平伏す事は無いだろう

破裂音が過る度
掴み損ねた素顔が曇り
予想通りの顛末は
道の外へと食み出して行く


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2016.02.20


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