錆の逢瀬
植え込みに刺さる鍵はただ
代り映え無い
商店街の錆びを憂いて
蛇腹に拉げる

擦れてゆくのは
花の匂いか
ケロイド状のシャッターか

風はもう
背中を押してはくれはしないさ

ガードレールと海を隔てる
潮の囁き
乱立する夢の逢瀬に
赤茶けた肌を曝け出す

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2016.03.25


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