蕭蕭たる欠損
薄暗い防風林へ
片足のまま訪れる

塩辛い香りは何処だ
問い詰める者に敬礼を
其処に菌は居着きはしない

少々 騒がしい血の邂逅
やがては薄れて
誰も彼もが
湾曲された記憶の底へ

蕭蕭たる欠損は
纏わり付く痛みすらも
花開く
蕾の様に取り繕って
また春に舞う


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2016.04.02


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