指借り
泥濘が湿気る以前
それは武骨な土着の因習

置き手紙を取りなさい
木々が手先と繋がる内に
予備の刃先が列なる迄に

きっと
誰もが咽を鳴らすさ
帰属を超えて
記録を添える 朝焼けの靄

足りない指は
借り換えるといい
有無を言わさず

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2016.05.14


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