戸を前にして
爪の先が地を掻き分けて
夢の先へ血が迸る

死にたがりの球根だから
知りたがりの求心を背に
虫と交わり
無知を飲み干す

裂けた蕾を
咲くと言うのか

避けた窪みは
際限も無く奥へと落ち込み
ふしだらな鍵を呑み込んだ
戸を前にして

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2016.06.14


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