視界の星
癪に障る笑い声
潰して割って歪ませて
草の囁き滲む夜に
僕は全てを吐き捨てた。

こんな日は
苛つく街の明りさえ
何故か愛しく浮かんで見える。

色とりどりの鉄くずは
不快な息を垂れ流し
僅かに残る雪の背に
爛れた傷を植えつける。

死んでいるのは誰ですか?

明りの灯らぬ墓石の上で
あなたは星を並べては
虫けらほどの人の波、
憂いて理想を描いてた。

天体は結ばれましたか?

僕の視界では
まだ
星のひとつも見えません。

重力から
無重力は得られましたか?

星の様に花の様に
華やかに彩ってみても
思考はそこに残るのでしょうか?

言葉は返ってこないけど
言葉は届いていると願って。


黒い夜空の真ん中の
明りの灯らぬ墓石の上で
僕は星を比べては
虫けらほどの人の波、
憂いて殺意を抱いてた。

天体を結んでは
いけないのだろうか?

今日、僕は初めて

あなたの場所に腰掛けて
あなたの視界で空を仰いだ。

敬愛する
あなたの視界で見る星は
僕の視界の星よりも
それは醜く、荒んで見えた。

僕の思考では
まだ
星のひとつも見れません。

重力から
無重力を得るために

星の様に花の様に
華やかに彩りながら
思考をそこに焼き付けて。

僕は返ってこないけど
言葉は帰るものと信じて。
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2008.03.24