不完全きのこ

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蕩ける白無垢

2023年の詩

蕩ける白無垢

Spring and city of melting snow with warm sunshine4

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雲散霧消の音がする
窒息間際に解放された
蠢蠢たる呼気と混ざり合う
白無垢共が蕩ける音が

鼓動が膨らむ
亀裂の中で
季節を見越して

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2023.02.28 ▲

営みと拒絶

詩 | 小説・文学 | 2023年の詩

営みと拒絶

A strange shape lurks in a decadent village, scary and eerie1

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言い渡された時には既に
人の気配は消え失せていた
鯨のような雲は行く
海より広い空を変わらず
根差していたんだ
疾っくの昔にこの暮らしごと
そうさ此処では
踏み締める足すら偽りで
書き記した文字ですら
留まる事を拒絶するんだ

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2023.02.27 ▲

傘開く頃

詩 | 小説・文学 | 2023年の詩

傘開く頃

Boy in yellow raincoat without eyes with face painted black and drainage ditch being rained on under cloudy sky Oil Painting2

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降り止む事は無いのだろう
この場に留まり続ける限り
その場で刃先を向けない限り
全て捨て去り陽に酔い痴れる
そんな時間を持てたらいいな
願いの分だけ水嵩は増し
雨雲群る
傘が開いてしまう頃には

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2023.02.26 ▲

意識ばかり

詩 | 小説・文学 | 2023年の詩

意識ばかり

A strange shape nestled in everyday life, frightening and eerie2

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刳り貫かれて日も浅い
空間に今日も身投げする
抽象はもはや意味を成さず
中傷が愛と平和のもとに
暴力を帯びた
啓示を齎し法は定まる

意識ばかりが行き来するんだ
空っぽなのに
顔を背けたままの姿勢で

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2023.02.24 ▲

眩い供犠

詩 | 小説・文学 | 2023年の詩

眩い供犠

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混ざった時間が暗過ぎて
身を刺す様な光に焦がれる
曝け出せ暴き出せ
五臓六腑を
偽造切符の片道旅行だ
喰らわせて孕ませる
吾がために
誰がために

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2023.02.17 ▲

濡れた土瀝青

詩 | 小説・文学 | 2023年の詩

濡れた土瀝青

best quality, faceless man,japan downtown,oil paint2

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渇いた笑いはもう消え失せた
ネオンが瞬く少し手前で
行き交う足と
鏡写しの空が開けて
上下逆様に睨み合うんだ
土瀝青と理想の狭間で

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2023.02.15 ▲

肉との邂逅

詩 | 小説・文学 | 2023年の詩

肉との邂逅

A red windmill Incomplete mushroom Consideration of mycelia forming fruiting bodies and spreading spores called egos throughout the substrate Oil painting3

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太陽を模した群衆が
大挙して天を埋め尽くす
一つ一つが
誰かの頭で誰かの言葉だ
支えて置くには
重過ぎたのかも知れないな
傾いた方角に
幕がはためき血が流れだす
皮膚の下の肉との邂逅
開口一番
自他との境を訴え結実

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2023.02.14 ▲

安らぐ空洞

詩 | 小説・文学 | 2023年の詩

安らぐ空洞

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杞憂ばかりが溢れているから
何処に行っても息苦しい
正に今
自由を謳歌していながらも

知る必要なんて
無かったのかもしれないな
焼かれる事も
凍える事もないのなら

流れ着いたのは心安らぐ空洞だ
表情を曝す事無く
心を殺さず生きていられる
陽が届いていなくとも

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